2010年6月13日新設

2012年2月20日更新

地球にやさしい悪魔たち

2009年12月、コペンハーゲンで地球「温暖化」問題を訴えて来た
オバマの帰国を酷寒の吹雪で迎えたアンドリュース空軍基地。

地球温暖化とマネー・カルト

排出権取引の情報を調べるといろいろ複雑なことが書いてある。よくもこれだけ壮大なフィクションを創作したものだと感心する。そして、いかにバカげた嘘であっても、多くの人が信じれば既成事実化することを示す絶好の事例である。

概略としては、

1.産業活動など人間の活動によって二酸化炭素の排出が増えると、地球が温暖化し、氷が溶けて津波が押し寄せ、世界各地が水没する。

2.それを回避するため、国際的に二酸化炭素の排出枠を設定し、削減に取り組む。

3.具体的には、排出権(カーボン・クレジット)の金融商品化、炭酸ガス排出に対する課税、グリーン・エネルギー投資の促進などを行う。

ということらしいが、そもそも過去の地球の温暖化は、人間の関与できない太陽活動と連動する部分が圧倒的であること、また、現在は寒冷化局面にあり、大前提が崩れているため、2009年のコペンハーゲンのCOP15を直前に控えたタイミングで曝露された「クライメート・ゲート」で明らかになったように、UNPCC(国連気候変動パネル)の学者たちはデータを歪曲して温暖化を主張し続けてきた

地球環境に貢献するものと信じて、長年活動してきた人には受け容れがたい話であろう。地球環境を大切に思う気持ち自体は貴重なことであり、そこが間違っているという話ではない。また、森林の維持は(温暖化対策とは関係なく)非常に大切なことである。

だが、残念ながら、そうした人間の善意を冷淡に利用して儲ける人々がいる。彼らは、残虐な殺戮の映像、石油にまみれた野生動物の写真などを見せ、人間の感情に訴えることで、巧妙なマインドコントロールを行う。

CPI(第一次世界大戦のときにアメリカ政府が設置した宣伝省)のプロパガンダは、わざと思考ではなく感情に訴えた。それはフロイト理論を翻案したバーネイズの功績だった。CPIの戦略家たちは、感情に訴える煽動が好きだった。どんな感情でも、巧妙に操作すれば、望み通りの行動として「吐き出す」ことが可能なのを知っていたからである。終戦直後の『サイエンティフィック・マンスリー』の記事にはこう書いてある。「幼い女の子と子猫が苦しんでいる様子を詳細に描けば、それをドイツへの憎しみに変換することもできるし、アルメニア人への同情を喚起することもできる。赤十字社を狂信させることも、猫の住み家のために募金させることもできる」

ウィリアム・イングドール著 "Gods of Money" (邦訳刊行予定の完全支配・金融編)より

上記にまとめた通り、地球温暖化は、結論的には、新しい金融商品(マネー)を作ること、増税すること、新たな利権ビジネスを作ることを目的にしている。

まるで上層部だけがおいしい思いをしている宗教団体のような構造である。どんな目的の団体であれ、団体活動に熱を入れ過ぎることは危険だ。人間は、個人であるときに、最も道義を保つことができる(言うまでもなく、個人であれば道義的とは限らない)。道徳的な人間であっても、組織の一部になると平気で悪事を働くことができる。その最たる例が、国という組織、戦争での殺戮行為である。もちろん、一人一人は、「正義」と信じて行動しているわけである。あるいは企業という組織である。

そもそも二酸化炭素といえば、人間の吐く息である。そんなものが本当に有害なのかと常識的な感覚も必要である。かたや食品・医薬品・日用品など様々な産業製品に含まれる有害化学物質・遺伝子組み換え生物・電磁波などが、人体と地球環境を蝕んでいる。二酸化炭素に注目させることで、こうした本当に有害なものから目を逸らしているのではないかと疑ってみる価値はあるだろう。

環境保護運動の本当の目的は大量虐殺だ

なお、地球温暖化(CO2削減)は、マスコミはもちろん、ヤマダ電機で買い物しても意識させられる。ケーズデンキでもコジマ電機でもそうである。我々は非常にしつこい情報攻撃にさらされている。従って、この嘘に気付かないのも無理からぬことである。私も気付いたのは数年前である。気付いた瞬間に、非常に恥ずかしい思いをする。どうして今まで気付かなかったのだろうかと。もしかしてバカだったのかと。そんな自分の過去を消してしまいたい衝動にかられる。だが、これから気付く人は、その恥ずかしさに耐えてほしい。真実に目を背けてはいけない。

1970年代の石油ショックの構図

カーボン・クレジットに見られる手法は、複式簿記の両建て作戦である。簿記の世界では、実態がなくともアイデア(想念)次第で、借り方・貸し方の両方に記帳することで、バランスシートを膨張させることができる。二酸化炭素の排出削減義務(債務)と排出権(資産)を同時に生み出したのである。新たなマネーを創造したと言ってもよいだろう。以下の通り、1970年代の石油ショックは、この先駆といえる。

背景

・ 第二次大戦後の復興を経て、途上国を含め世界経済は力強く成長し始めていた。このため相対的に米国のパワーは減退し、貿易赤字、資本流出、金準備の減少、米ドルの地位低下が発生していた。

・ 各国に原子力発電の開発能力が芽生えており、英米中心の石油利権にとっては潜在的脅威になっていた。

アングロサクソンの戦略

・ 金本位制から石油ドル(オイルダラー)制への転換を図る。

具体的行動

・ 1971年 ニクソンショック(ドルと金の兌換停止)

・ 1972年~ 米国内の石油供給を不足気味に調整

・ 1973年5月 サルトショーバーデンのビルダーバーグ会議(石油価格を4倍にすることについて事前説明会)

・ 1973年10月 キッシンジャーの「平和外交」でエジプトとシリアがイスラエルに侵攻(ヨム・キプル戦争)、第一次石油ショック

・ 1973年12月 戦争を起こした功績を称え、キッシンジャーにノーベル平和賞

・ 1979年1月 ナショナリズムに目覚めたイランのシャーを英米諜報機関が追放(1953年にシャーを設置したのも英米)。第二次石油ショック

・ 1979年3月 スリーマイル島原発事故(FEMA創設と同時期)


以上は、William Engdahl著 “A Century of War”より要約した。この邦訳は、『完全支配・エネルギー地政学編』(仮題)として今秋以降に刊行を予定している。

一般に信じられているように中東諸国の資源ナショナリズムや争乱が原因で石油価格が上昇したのではなく、すべて英米支配層が冷静な計算に基づいて実行したのである。脚本・主役はヘンリー・キッシンジャーである。その歴史的検証の詳細は、同書を読んで頂きたいが、例えば「なぜOPEC諸国は、石油代金として排他的に米ドルだけを受け入れる決断をしたのか」という疑問を考えてみると想像できるだろう。概略としては、

・石油価格を上げれば、中東産油国の売上(ドル収入)は当然増える。

・そのドル資金を英米の銀行に預けさせる。

・ 英米の銀行は、その資金を途上国(石油価格上昇で赤字に陥っていた)に貸し付けて借金漬けにした。

つまり、石油価格を上昇させることで、中東産油国に債権、途上国に債務を生み出したのである。その仲介をしたのが、英米の金融業者である。

大局的には、石油価格を上げることで、世界全体の経済成長の芽を摘み取ったことになる。米国の優位を維持するために、全世界の健全な成長力を破壊したのである。英米支配層は、伝統的にこのような姑息で大胆なことをする。ドイツなどライバルに負けそうになると、自らを切磋琢磨して強くするのではなく、相手の足を引っ張ることで、相対的に自らの優位を維持するのだ。これが英米国際ネットワークの言う「自由競争」である。


この石油ショックの歴史的教訓として大事なのは、この時に、英米支配層(「成長の限界」を普及させたアスペン研究所が中心)の資金援助によって反原発運動(フレンド・オブ・アースなど)が組織されたことである。なお、ビルダーバーグ会議のメンバーだったベルンハルトが総裁をしていたWWF(世界野生生物基金、後に「世界自然保護基金」に変更)も1970年代に財政基盤を固めている。

ドイツなどは、石油価格の上昇を機に、英米に支配されないエネルギーとして原子力発電に大きく方針転換をしようとした(原子力発電の本当の危険性は別にして、ひとまず当時の科学万能の風潮の中で「夢の原子力発電」というイメージを前提に考えれば、まともな政治判断であろう)のだが、この反原発運動によって計画の縮小・延期を余儀なくされている。

私はここで原子力発電に反対すること自体が良いか悪いかを議論したいのではなく、安全を求める人間としての当然の感情(あるいは恐怖心)が、このように英米の支配に利用されたという事実を指摘しておきたい。

現在の地球温暖化詐欺の構図との類似性

この石油ショックの構図は、いろいろな意味で、現在の地球温暖化の構図に似ており、現在の世界情勢を考える上で参考になると思う。

例えば、化石燃料の使用に応じて税金を課すということは、大局的に見ると、石油を消費するコストが上昇するわけであり、石油価格の値上げと同じことである。2010年4月20日から石油・ガスの噴出が続いているメキシコ湾のBP施設の他にも、ナイジェリアのパイプライン破裂・原油流出(5月1日、エクソンモービル)、米国ソルトレイクシティのレッドビュート・クリーク(川)にパイプラインから石油が漏洩する事故(シェブロン, 6月11日)、紅海・エジプトの石油施設から漏洩(責任企業不明、6月15日頃発生)、中国・大連市の港の石油パイプライン爆発・原油漏洩(ペトロチャイナ、7月17日)と、計画されているかのように連続して事故が発生している。石油は良くないから使わないようにしようというイメージが世界中に広がっている。その代替手段として、1970年代とは反対に原子力発電を宣伝している。

1970年代の石油ショックでは、中東の石油供給を操ることで石油価格を上げることができたわけだが、ロシアの採掘技術もあり、世界のさまざまな場所で大規模油田が発見されている現在、それと同じ手法は使えない。それ以外の方法で、石油の値上げ(税金の形態を含む)をできないかと、いろいろ工夫した結果が、現在のエネルギー政策や石油漏洩「事故」ではなかろうかと思う。

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