掲載2010年2月15日
訳者メモ
2年ほど前の記事だが、ビル・ゲイツのことが書いてあるので紹介する。また、北極に最後の審判に備えて種子を貯蔵するというSFっぽい面白さもあるかと思う。
最近でも、ビル・ゲイツ(財団)については、次のようなニュースが出ている。
ビル・ゲイツ氏、途上国向けワクチン支援へ9000億円寄付
米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏は29日、妻のメリンダさんと世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で記者会見し、夫妻が運営する基金が途上国向けのワクチン研究支援のため今後10年で100億ドル(約9000億円)を寄付すると発表した。
同基金は過去10年で45億ドルのワクチン支援を行ってきたという。ゲイツ氏は各国政府の途上国支援の重点が環境分野にシフトし、保健分野の優先度が下がることに懸念を表明した。(ダボス=岐部秀光)(00:18)
2010年1月29日 Nikkei News
グローバル情報=ビル・ゲイツ財団「マラリアのワクチン実用化が間近」、人類初の快挙なるか
米マイクロソフト設立者のビル・ゲイツ氏は、自身の財団がマラリアのワクチンを向こう3年ほどで実用化できると明かした。完全なワクチンの実用化に成功した場合には、人類史上初の快挙となる。英BBCニュース(電子版)が26日に伝えた。(以下略)
2010/01/26 16:11 提供:モーニングスター社
こうした活動がどういう意味を持つのか、少々長いが、今回の記事を読んで頂ければわかるはずだ。(もちろんこのホームページの読者を裏切るような内容ではない。そもそも本当に慈善事業をする人が、パソコンのOS市場を独占しないでしょ・・・)

北極の「最後の審判の日・種子貯蔵庫」
"Doomsday Seed Vault" in the Arctic
Bill Gates, Rockefeller and the GMO giants know something we don’t


マイクロソフトの創立者ビル・ゲイツには、誰にも非難できないことが一つある。彼はどうしようもなく努力家だ。14歳で既にプログラミングをしていた。まだハーバード大学の学生だった20歳でマイクロソフトを設立した。1995年には『フォーブス』で世界で最も金持ちの男と名指しされている。その執拗な欲望によって、パソコンのソフトウェアの独占を築いたマイクロソフトの最大株主だからである。
2006年、同じような境遇にあれば多くの人は静かな太平洋の島に隠居生活を考えるだろうが、ビル・ゲイツは違った。彼の「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」にエネルギーを注ぐことにしたのである。世界最大の「透明」な私的財団と自称するこの財団は、346億ドルという途方もない基金を持ち、法的な必要性から毎年15億ドルを世界中の慈善事業に支出しなければ、非課税の慈善事業として認定されない。2006年に、友達でビジネス仲間の巨大投資家ウォレン・バフェットから300億ドル相当のバークシャー・ハサウェイ社の株式をプレゼントされたため、ゲイツの財団は、国連のWHOの年間予算額に匹敵するほどのレベルに達している。
こうしてゲイツ財団が苦労して手に入れた資金を使い、ゲイツが、3千万ドルほどの投資をする決断をしたとなると、何をするつもりなのか見ておく価値があるだろう。
世界の最果ての地と言って良いスバールバルの奇妙なプロジェクトほど現時点で興味をそそられるものはない。ゲイツは、北極海に近いバレンツ海にある種子バンクに巨額の投資をしている。北極点から1,100kmほどの位置である。スバールバルは、不毛の岩盤の地であり、ノルウェイが領有権を主張し、1925年に国際条約によって譲渡されている。(地図を参照)

この神にも見捨てられた島の「最後の審判の日(Doomsday)種子バンク」に、ビル・ゲイツは、何千万ドルもの資金を投じている。他に、ロックフェラー財団、モンサント社、シンジェンタ財団、ノルウェイ政府も投資している。このプロジェクトは、公式には、ノルウェイのスピッツベルゲン島(スバールバル諸島の一部)の「地球スバールバル種子貯蔵所」(Svalbard Global Seed Vault)と名付けられている。
スポンサーは誰だ?
種子バンクは、スピッツベルゲン島(Spitsbergen Island)のロングイェールビエンという小さな村に近い山の内側に建造中である。公表情報によると、ほぼ「ビジネス」を始める準備は整っている。動態センサー、二つの気密室、鋼鉄で補強された1m厚のコンクリート壁に、二重の爆破耐性扉を備えている。全世界から最高3百万種の種子を格納する予定であり、「農作物の多様性は未来にわたって保存されることになる」とノルウェイ政府は言っている。種子は、湿気を防ぐため、特殊な方法で梱包される。常勤スタッフの配置予定はないが、この貯蔵庫に近づくのは困難なため、怪しい人間の気配があれば簡単に検知できるだろう。
何か肝心なポイントが漏れていないだろうか? 「農作物の多様性は未来にわたって保存されることになる」と報道機関に発表しているが、この種子バンクのスポンサーたちは、どんな未来を想定しているのだろうか。現在、世界で使っている種子が利用できなくなるような脅威とは何か。世界で使用されている種子は、ほとんど漏れなく世界各地の種子バンクで既に安全に保存されているのにもかかわらず、なぜ?
ビル・ゲイツ、ロックフェラー財団、モンサント、シンジェンタという見事なメンバーが一緒になって一つの共通の目的に取り組もうとしているときは、スピッツベルゲンの岩盤の裏に何か隠れてないか、もう少し深く掘って調べてみる価値がある。そうすれば、何か素晴らしいものが発見できる。
最初に注目すべきポイントは、誰がこの「最後の審判の日・種子バンク」のスポンサーになっているかである。このプロジェクトでノルウェイ人に加わっているのは、先述のビル&メリンダ・ゲイツ財団、米国アグリビジネス大企業でGMO(遺伝子組み換え)植物種子とそれに付随する農薬の特許保有数では世界最大級のデュポンとパイオニアハイブレッド、スイスに拠点のあるGMO種子・農薬大手のシンジェンタ社のシンジェンタ財団、1970年代から1億ドル以上の元手をかけて「遺伝子革命」を成し遂げてきた私的団体のロックフェラー財団、ロックフェラー財団が農業の変革を通じて遺伝的純潔性を実現するために創設した地球規模ネットワークのCGIARである。
CGIARと「ザ・プロジェクト」
私が『破滅の種子』(Seeds of Destruction)で詳述しているように、1960年、ロックフェラー財団、ジョン・D・ロックフェラー三世の農業発展委員会、フォード財団は、力を合わせてIRRI(国際稲研究所)をフィリピンのロスバニョスに設立した【脚注1】。1971年までに、ロックフェラー財団は、メキシコに拠点のある「国際トウモロコシ小麦改良センター」と、他の二つの国際研究センター(ロックフェラー財団とフォード財団が設立したもの)、熱帯農業のIITA(ナイジェリア)とコメのIRRI(フィリピン)を統合し、地球規模のCGIAR(国際農業研究協議グループ)を結成した。
CGIARは、イタリア・ベラージオにあるロックフェラー財団の会議センターで開催された一連の私的会合で形成された。この会合に参加した主な人物は、ロックフェラー財団のジョージ・ハーラー(George Harrar)、フォード財団のフォレスト・ヒル(Forrest Hill)、世界銀行のロバート・マクナマラ(Robert McNamara)、ロックフェラー家の国際環境運動家で1972年のストックホルム国連地球サミットをロックフェラー財団理事として計画したモーリス・ストロング(Maurice Strong)がいた。科学を優生学に奉仕させることは、ロックフェラー財団の永年の中心課題であった。優生学は人種的純潔思想の忌まわしい変形であり、「ザ・プロジェクト」と呼ばれていた。
CGIARは、最大の効果を上げようと、国連食糧農業機関、国連開発計画、世界銀行を引き込んだ。かくして初期資金に慎重にテコを効かせ、ロックフェラー財団は、1970年代初めには、世界の農業政策を形成するポジションに就き、そして実際に農業政策を形成したのである。
寛大なロックフェラー財団とフォード財団の研究助成金を受け、CGIARは、第三世界の一流の農業科学者や農学者が、米国にやってきて現代的な農業生産の思想を「習得」し、その後で母国に持ち帰るようにした。この過程で、第三世界の国々に米国のアグリビジネスを推進させる貴重なネットワークを築くことができた。中でも重要なのが、GMOによる「遺伝子革命」を途上国にもたらすことであり、全ては科学的、効率的、自由市場型の農業という美名で行われた。
遺伝子操作で支配人種を作る?
だんだんスバールバルの種子バンクの意味が深くなってきたが、まだまだ深くなる。私が「ザ・プロジェクト」と言及したのは、ロックフェラー財団と強力な金融利権が、1920年代より、遺伝子操作で支配人種を創造することを正当化する手段として優生学(後に遺伝子学に名称変更)を利用してきたプロジェクトのことである。ヒトラーのナチスは、このことを「アーリア支配人種」と呼んでいた。
ヒトラーの優生学の大部分の資金は、現在、地球上の全ての種子の標本を保存するといって「最後の審判の日・種子バンク」を建設しているのと同じロックフェラー財団から出ていた。さあ、いよいよ興味深くなってきた。この同じロックフェラー財団が、分子生物学というエセ科学を生み出し、人間の生命を「遺伝子配列の定義」にまで貶めようとしつこく追求していったのである。そうすることで、遺伝子配列を改良し、人間の特徴を思いのままに変更することができると望んでいたのである。ヒトラーの優生学者たちの多くは戦後こっそりと米国に移され、生物学的優生学研究を継続したが、さまざまな生命形態の遺伝子操作の基盤を築くのに大いに貢献している。その大半は、第三帝国になっても公然とロックフェラー財団の寛大な助成金に支えられていた。【脚注2】
「緑の革命」は「化学の革命」
その同じロックフェラー財団が、いわゆる「緑の革命」も生み出した。それは、1946年のネルソン・ロックフェラーとヘンリー・ウォレス(Henry Wallace、ニューディールで農務長官を務め、パイオニアハイブレッドシード社を設立した)のメキシコ旅行から始まった。
緑の革命は、世界の飢餓問題を解決すると称し、メキシコ、インドなど主にロックフェラーが活動していた国を標的としていた。ロックフェラー財団の農学者ノーマン・ボーローグ(Norman Borlaug)は、その業績でノーベル平和賞を受けている。同じ賞を取ったヘンリー・キッシンジャーと同類の人間に誇るべきものは殆どない。
現実としては、何年も後に分かってきたことだが、緑の革命は、地球規模のアグリビジネスを発達させるというロックフェラー家の見事な計画であった。半世紀前に世界の石油産業でやったこととまったく同じ独占状態を農業でも実現しようとしたのである。1970年代にキッシンジャーが言明したように、「石油を掌握すれば国が支配できる。食糧を掌握すれば、人口を調節できる」のである。
アグリビジネスとロックフェラーの緑の革命は、手に手を取り合って進んでいった。その双方ともが、少し後に始まる動植物の遺伝子操作研究へのロックフェラー財団の資金提供を含む、壮大な戦略の一環だったのである。
ジョン・H・デービス(John H. Davis)は、1950年代前半にドワイト・アイゼンハワー大統領の農務次官補だった。彼は1955年にワシントンを離れ、ハーバード大学の大学院経営学科に行った。その当時の農業の専門家としては珍しい進路だった。彼には明確な目的があった。1956年、デービスは、ハーバード・ビジネス・レビュー誌に寄稿し、「面倒臭い政府施策なしに、農業問題を根本的に解決するためには、農業をアグリビジネスに進化させるしかない」と述べている。この意味は、彼には明確だったが、その当時、理解できた者は少なかっただろう。それは、農業生産の革命により、食糧の流通を伝統的な家族農業から切り離し、多国籍企業のコントロールに集中させるという意味だった。【脚注3】
ロックフェラー財団と米国のアグリビジネス企業が「緑の革命」に関心を持っていた最大の理由は、その核心が、新型の交配種子を途上国に拡散させることだったからである。交配種子の特徴の一つは、再生産(繁殖)能力を欠いていることだ。交配種は、繁殖を防ぐ性質を内在している。通常の種は、開放的な環境で受粉し、親と同じだけの収穫量をもたらすが、交配品種の種子の収穫量は第一世代と比べると極端に少なくなる。
交配品種に収穫量が減少する性質があるということは、農家は高い収穫量を維持するためには毎年種子を買わなければならないことに通常なる。更に第二世代の収穫量が低ければ、通常、育種家の許可なく種子生産者(農家)が行っていた種子取引ができなくなる。これで中間業者による商業用の穀物種子の再分配を妨害できることになったのだ。多国籍の大きな種子会社が、親株の種子を社内で管理できれば、他の競合者も農家も勝手に交配品種を作ることはできなくなる。デュポンのパイオニアハイブレッド社やモンサントのデカルブ社など一握りのグローバル種子企業に交配種子の特許を集中させることは、後のGMO種子革命の土台を築くことになった。【脚注4】
実際には、現代的なアメリカ農業技術、化学肥料、商用化された交配種子、これらが一体となって、途上国の農家(特に大規模農家ほど)を米国のアグリビジネスと石油化学会社が提供する投入物に依存させていったのである。それは何十年という長い期間を見据えて慎重に計画されたプロセスのほんの第一段階に過ぎなかった。
「緑の革命」の下でアグリビジネスは、かつては米国輸出品がほとんど進出していなかった市場へと大きく食い込んでいった。この流れは、後に「市場指向の農業」と揶揄されるようになった。その実態はアグリビジネスがコントロールする農業であった。
「緑の革命」を通じて、ロックフェラー財団と、後に加わったフォード財団は、手と手を取り合って、米国の国際開発庁(USAID)とCIAの対外政策目標の形成と支援を行っている。
「緑の革命」の大きな成果の一つは、農民たちの田舎を過疎化したことである。彼らは、生活を賭けて仕事を探すためにみすぼらしい都市のスラムへと流れ込んでいくしかなかった。これは意図せずしてそうなったのではない。後に(近年のグローバル化によって)やってくることになっている米国の多国籍製造業のために、安い賃金労働者を用意しておく計画の一環だった。
「緑の革命」の勝手な推進が一段落すると、その結末は、約束されたものとは似ても似つかないものだった。見境なく化学農薬(殺虫剤)が使用されたため、深刻な健康被害を伴う数々の問題が発生していた。新型の交配種子の単一栽培によって、年々、土壌は痩せ、収穫高は減って行った。初期の成果は目覚しかった。小麦のような穀物(後のメキシコではトウモロコシ)の収穫量は、倍増、ときには三倍にもなった。だが、その効果はすぐに消えた。
通常、「緑の革命」は、世界銀行の融資で巨大なダムを新設する大規模な灌漑プロジェクトと一緒か、もしくは前もって治水できていた肥沃な農地で進められた。また、「スーパー小麦」品種は、土壌を面積当たり大量の肥料で飽和させることで、収穫量の増加を達成していた。肥料とは、ロックフェラーのセブンシスターズ(石油メジャー)がコントロールする商品(硝酸塩と石油)のことである。
そして、大量の除草剤と殺虫剤が使われた。これも石油会社と化学会社に新たな市場を与えることになった。あるアナリストが言ったように、「緑の革命」は、単なる「化学の革命」に過ぎなかったのだ。途上国に、大量の化学肥料と農薬を買う資金力があるはずがなかった。そこで、世界銀行の「厚情」で融資を受けたり、チェイス銀行などニューヨークの大銀行から、米国政府の保証付きの特別融資を受けることになった。
あちこちの途上国から融資の申し込みが殺到し、多くの場合、大規模な土地所有者に貸付がなされた。小規模農民の状況は違っていた。彼らは化学肥料など近代農業の投入物を買う余裕がなく、金を借りるしかなかった。
最初の内は、さまざまな政府の融資プログラムが用意され、彼らも種子や肥料を買うことができた。だが、こうした融資プログラムを利用できなかった農民は、民間の金融業者から借りることになった。そうした非公式のローンは法外な金利だったため、多くの小規模農民は、最初の内の高い収穫量のメリットを受けることができなかった。収穫が終わると、その大半を元利払いのためだけに売却することになった。彼らは金貸しと取引業者に依存するようになり、多くは土地を失った。政府系機関の長期低利貸付であっても、生活のための作物生産より、現金のための作物生産を優先しなければならない状態に陥った。【脚注5】
以来数十年が経過したが、これと同じ利権(緑の革命を推進したロックフェラー財団など)が、第二の「緑の革命」である「遺伝子革命」を推進しようと活動していた。「遺伝子革命」とは、ロックフェラー財団理事長のゴードン・コンウェイが何年か前に考えた言葉であり、「工業化」された農業を広め、GMO特許種子を含む投入物の販売を拡大することである。
次の標的地アフリカに集うロックフェラー&ゲイツ財団
1950年代のロックフェラー財団の「緑の革命」の歴史をしっかりと頭に入れた上で考えると、そのロックフェラー財団が、今度はゲイツ財団と一緒に、何百万ドルも投資して、「最後の審判の日」に備えてあらゆる種子を保存しようとしており、また、「アフリカの緑の革命のための同盟(AGRA)」というプロジェクトにも何百万ドルも投資していることは、実に興味をそそられることである。
AGRAは、またしても「遺伝子革命」を生み出したのと同じロックフェラー財団と連携している。AGRAの役員メンバーを見ると確認できる。
その会長は、他の誰でもない、元国連事務総長のコフィ・アナンである。2007年6月、南アフリカのケープタウンでの世界経済フォーラムのイベントでの就任演説で、「私は、ロックフェラー財団、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、そして我々のアフリカのキャンペーンを支持するすべての人に感謝して、この挑戦を受け入れる」とアナンは述べている。さらにAGRAの役員には、南アフリカ人のStrive Masiyiwa(ロックフェラー財団の理事)、ビル&メリンダ・ゲイツ財団のSylvia M. Mathews、元世界銀行の役員 (2000 - 2006)のMamphela Ramphele、ゲイツ財団のRajiv J. Shah、ロックフェラー財団のNadya K. Shmavonian、ゲイツ財団のRoy Steinerもいる。また、AGRAの提携者には、ロックフェラー財団の役員(Managing Director)のGary Toenniessen、同じく役員(Associate Director)のAkinwumi Adesinaがいる。
更に陣容を整えるために、AGRAの事業には、ロックフェラー財団の役員(Managing Director)のPeter Matlon、同じく役員(Associate Director)のJoseph De Vries(アフリカの種子システム事業責任者、Akinwumi Adesina(前出)がいる。昔インドやメキシコで失敗した「緑の革命」と同様、アフリカの新しい「緑の革命」も明らかにロックフェラー財団の高い優先順位にある。
現在までのところ、モンサントなど巨大GMOアグリビジネス企業は目立たないようにつつましい姿勢を保っているが、これらの企業こそがコフィ・アナンのAGRAの核心におり、GMO種子をアフリカ全域に拡散する心算であると考えられている。その際には、「バイオテクノロジー」という遠回しな表現の欺瞞的ラベルで遺伝子組み換え特許種子を普及させることになる。現在のところ、アフリカでGMO作物の栽培が法律で認められているのは、南アフリカ一国である。2003年に、ブルキナファソ(西アフリカにある国)がGMOの試験を認可している。2005年には、コフィ・アナンの出身地ガーナが、バイオ安全の法律案を作成し、要人がGMO作物の研究を行う意向を表明している。
アフリカは、米国政府のGMO世界拡散キャンペーンの次の標的なのだ。アフリカの肥沃な土壌を考えると、理想的な候補地である。GMOをアフリカの農業に導入することを狙って、たくさんの遺伝子組み換え・バイオ安全プロジェクトがアフリカで開始されている中、多くのアフリカ諸国がGMOの推進者が最悪な事態をもたらすのではないかと疑うのは無理からぬことだ。そのプロジェクトとは、米国でアフリカの科学者に遺伝子組み換えの訓練をするという米国政府主催のプログラム、USAIDと世界銀行が資金を出しているバイオ安全プロジェクト、アフリカ原産の農作物を対象にしたGMO研究などである。
これまで何年も、ロックフェラー財団は、アフリカの畑にGMOを導入しようと、数々のプロジェクトを推進してきたが、多くはうまくいっていない。南アフリカのMakhathini Flatsでは、GMO綿の適応性を支持する研究を支援した。
南アフリカの種子業界(GMO、交配種子の双方)に強い足場を持つモンサントは、小規模農家向けの「希望の種子キャンペーン」という気の利いた名前のプログラムを思いついた。これは、小規模で貧しい農家に「緑の革命」パッケージを導入するもので、もちろん、後でモンサントのGMO特許種子がやってくるという構想だ。【脚注6】
「GMO黙示録の四騎手」の一社、スイスのシンジェンタAGは、何百万ドルもの資金をナイロビの温室設備に投じて、害虫耐性のGMOトウモロコシを開発している。シンジェンタも、CGIARの一部である。【脚注7】
多様性を破壊しながら、多様性を保護?
こうして見てくると、スバールバルは、単なる気まぐれだと言えるだろうか? 何のために、ゲイツ財団とロックフェラー財団は、一体になり時を同じくして、特許化種子(これはやがてターミネータ=自殺種子になる)をアフリカ全域に拡散させ、そして、地球上の他の地域でもそうであったように、単一栽培の工業的なアグリビジネスを導入することで、多様な植物品種の種子を破壊しようとしているのか? そして、同時に、彼らは、隔絶した北極圏に何千万ドルも投資し、爆弾にも耐えられる「最後の審判の日貯蔵庫」に、あらゆる品種の種子を保存しようとしている。彼らは公式発表では、「未来のために多様な作物を保護するため」だと言っているのだ。
アフリカにGMO方式の「緑の革命」を押し込む一方で、同時にスバールバルの「最後の審判の日貯蔵庫」にこっそりと資金を出している。このロックフェラーとゲイツ財団のチームワークは、決して偶然ではない。GMOアグリビジネス巨大企業は、スバールバル計画で忙しくてたまらない。
スバールバル計画とそれに関わる人々のことを考えると、最悪の惨劇が起きるような気になる。まるでマイケル・クライトンのベストセラーSF恐怖小説『アンドロメダ病原体』のような惨劇である。地球外からやってきた致死的な病原菌が、急速に血液を凝固させ、人類全体が滅亡の危機に瀕するという話だ。だが、スバールバルでは、GMO「緑の革命」の警察官たち(ロックフェラー財団、ゲイツ財団、シンジェンタ、デュポン、CGIAR)が、未来の世界の最も安全な種子貯蔵庫を守るだろう。
運営主体は、GCDT(世界作物多様性トラスト)
スバールバル計画は、GCDT(世界作物多様性トラスト)という組織によって運営されることになっている。地球全体の品種の種子を託するという大それたトラストを所有するのは、誰なのだろうか? GCDTは、国連のFAO(食糧農業機関)とCGIARから派生したバイオバーシティ・インターナショナル(Bioversity International、前身はIPGRI:国際植物遺伝資源研究所)によって設立されている。
GCDTの本部はローマだ。その役員会の議長は、Margaret Catley-Carlsonである。彼はカナダ人で、私企業としては世界最大級の「水」の会社スエズ・グループのリヨネーズデゾー(Lyonnaise des Eaux)の審議役である。Catley-Carlsonは、1998年までニューヨークに拠点のある人口評議会の議長も務めていた。人口評議会は、1952年に設立されたジョン・D・ロックフェラーの人口削減組織であり、途上国において「家族計画」、避妊具、避妊手術、「人口管理」を推進するという名目で、ロックフェラー家の優生学プログラムを推進するために設立されたものである。
GCDTの役員には、他に、元バンクオブアメリカの役員で、現在はハリウッドのドリームワークス・アニメーションの社長であるルイス・コールマン(Lewis Coleman)もいる。コールマンは、ペンタゴンの取引先(アメリカ最大級の軍需産業)であるノースラップ・グラマン社の重役でもある。
ブラジルのヨリオ・ドースター(Jorio Dauster)は、ブラジル・エコディーゼル(Brasil Ecodiesel)の取締役会長でもある。彼は、元ブラジルのEU大使であり、財務省でブラジルの対外債務の交渉責任者だった。ブラジル・コーヒー協会の会長、ブラジル特許制度近代化プロジェクトの調整役もしており、最近まで禁止されていた遺伝子組み換え種子を特許化する法整備にも関わっている。
ケアリー・ファウラー(Cary Fowler)は、GCDTの常任理事である。ファウラーは、Norwegian University of Life Sciences(UMB、ノルウェー生命科学大学)の国際環境・開発学部の研究責任者・教授だった。また、彼はバイオバーシティ・インターナショナルの総裁付きの顧問でもあった。そこにいたときに、CGIARの「将来の収穫センター」(Future Harvest Centres)を代表して、「植物遺伝資源に関する国際条約」の交渉に当たっている。また1990年代には、FAOで「植物遺伝資源に関する国際プログラム」を率いた。彼は、FAOの「植物遺伝資源のためのグローバルプラン」の原案を作成し、協議を総括した。これは1996年に150カ国に採用されている。彼は、過去に米国の「全国植物遺伝資源委員会」のメンバーであり、メキシコのCIMMYT(国際トウモロコシ小麦改善センター。これもロックフェラー財団とCGIARのプロジェクトである)の理事会のメンバーも経験している。
GCDTの役員をしているインドのマンガラ・ライ(Mangala Rai)博士は、DARE(インドの農業研究・教育省)の長官であり、ICAR(インドの農業研究委員会)の議長である。彼はロックフェラー財団のIRRI(国際稲研究所)の理事でもある。IRRIは、世界初の大規模GMO実験(大々的に宣伝されたが結局失敗した「ゴールデン・ライス」)を推進した組織である。ライ博士は、CIMMYTの理事、そして、CGIARの運営委員会のメンバーも勤めたことがある。
GCDTの資金提供者には、ハンフリー・ボガート(俳優)の名作映画カサブランカのセリフで言えば、「いつもの札付き連中ばかり」集まっている。資金提供者には、ロックフェラー財団・ゲイツ財団だけでなく、デュポン傘下のパイオニア・ハイブレッド、スイス・バーゼルのシンジェンタ、CGIAR、国務省配下の熱心なGMO推進組織USAIDが含まれている。GMOと人口削減を推進するキツネが、人類の鶏小屋(世界中の多様な種を貯蔵するスバールバル)を警備しているようだ。【脚注8】
なぜ今、スバールバルなのか?
なぜ、ビル・ゲイツやロックフェラー財団が、デュポン、シンジェンタなどの大手遺伝子操作アグリビジネス、CGIARとともに、北極に「最後の審判の日種子貯蔵庫」を建設しているのだろうか?という疑問を持って当然だろう。
そもそも誰がそんな種子バンクを使うのか?遺伝子バンクの主な利用者は、植物の品種改良業者である。今日のところ最大の植物品種改良者は、モンサント、デュポン、シンジェンタ、ダウ・ケミカル、つまり、世界的に植物の特許を持つGMOの巨人たちである。2007年の前半から、モンサントは米国政府と合同で、いわゆる「ターミネータ(自殺、殺し屋)」(正式には遺伝子制御技術=GURT)の世界特許権を保有している。ターミネータは、特許化された商業種子が1回の収穫を終えると「自殺」する不吉な技術である。私企業である種子会社は、全幅のコントロール権を持つ。人類の歴史で、ここまで食糧の環(生産・流通)に絶対的な権力とコントロールが及んだことはなかった。
この狡猾な遺伝子操作ターミネーターの性質によって農家は、人々の必需品である食糧(米、大豆、コーン、小麦、その他主要作物)の新しい種子を得るために毎年モンサントなどのGMO種子供給者に頼らなければならない。もしも世界中に導入されるなら、10年もしない内に、世界の食糧生産者の大半は、モンサント、デュポン、ダウ・ケミカルといった3~4社の巨大種子会社が束縛する奴隷(新たな形態の封建農奴)になるだろう。
そして、もちろん、そうなれば、ワシントンの方針に逆らうような政治をする途上国への種子供給を絶てといった命令が、主人であるワシントン政府からこれら種子会社に下るという状況も十分に想定されるのである。「自分のところでは、そんなことにはならない」と言う人は、もっと具体的に現在の世界で起きていることを見るべきだ。3~4社の巨大アグリビジネス私企業(いずれも米国拠点)に権力が集中しているという事実だけをとっても、すべてのGMO作物を法的に禁止する根拠になる。彼らの言う収穫増加が本当だったとしてもだ(明らかに本当ではない!)。
これら私企業(モンサント、デュポン、ダウ・ケミカル)は、こと人の生命を守るという意味においては、無垢であるとは到底いえない過去を持っている。彼らは、ダイオキシン、PCB、エージェント・オレンジ(枯葉剤)などを開発して拡散した。彼らは、有毒な化学製品の使用が、発癌性など人間の健康にひどい影響を及ぼすことを示す明確な証拠を、何十年も隠し続けてきた。彼らは、世界で最も普及している除草剤(グリホサート)が、飲用水に沁み込んで毒性を持つことを示す深刻な科学調査を闇に葬った。グリホサートは、大部分のモンサントのGM種子の購入とセットになったモンサントのラウンドアップ除草剤の主要成分だ。【脚注9】
デンマークでは、地下水の汚染が確認されたため、2003年にグリホサートを禁止している。【脚注10】
種子・遺伝子バンクに貯蔵された多様性は、植物の品種開発と、さまざまな基礎的バイオ研究のための原料だ。何十万もの標本が、そうした目的で毎年配布されている。国連のFAOのリストによれば、世界中に約1,400の種子バンクがあり、その最大のものは米国政府が所有している。その他に大きな種子バンクを所有しているのは、その規模の順に、中国、ロシア、日本、インド、韓国、ドイツ、カナダである。またCGIARは、世界中で精選されたセンターで、種子バンクのネットワークを運営している。

「緑の革命」アグリビジネス・モデルを広げるためにロックフェラー財団とフォード財団によって1972年に設立されたCGIARは、フィリピンからケニヤまで、大半の私有の種子バンクをコントロールしている。これら現存する種子バンク全体で、650万種類の種子を保存しており、その内、約200万が他とは違う「固有」の種子である。
スバールバルの「最後の審判の日貯蔵庫」には、450万種の異なる種子を収納する能力がある。
GMOは生物戦争の武器?
我々は、ようやく危険の核心に迫ってきた。ビル・ゲイツとロックフェラー財団のスバールバルの計画に内在する「悪用」の可能性である。生活の糧として必要な世界の大半の作物(米、コーン、小麦、そして、大豆など飼料用穀物)の種子の特許開発が、最終的に生物戦争という恐ろしい形で使われることがあるのだろうか?
1920年代からロックフェラー、カーネギー、ハリマンなど裕福なエリート家系の資金を受けてきた優生学勢力が公然と認める狙いは、彼らが「消極法的優生学」(望ましくない血統を計画的に絶やすこと)と呼んだものに具体化した。〔訳註:当初の優生学では、優良な血統を「創造」することを目指していたが、成果が得られなかったため、不良な血統を撲滅することで、社会全体の品質を上げる「現実的」な方法を採用したのである。これが「消去法的優生学」の意味である〕マーガレット・サンガー(過激な優生学者であり、「国際家族計画連盟」の創設者。ロックフェラー家の親友)は、1939年にハーレムを拠点に「黒人プロジェクト」というものを設立した。彼女が友人宛の手紙で打ち明けているように、その目的はすべて「我々は黒人を絶滅したい」という一念であった。【脚注11】
2001年、カリフォルニア州の小さなバイオ企業エピサイト(Epicyte)は、食べた人の精液を不妊化するという殺精子剤を含有するGMコーンを開発したと発表した。その当時、エピサイトは、デュポンとシンジェンタと合弁事業で、その技術を普及させることを合意していた(デュポンもシンジェンタも、スバールバル・最後の審判の日貯蔵庫のスポンサーだ)。その後、エピサイトは、ノースカロライナ州のバイオ企業に買収された。知ってびっくりだが、エピサイトは、米国農務省の研究資金で、その殺精子GMOコーンを開発していた。世界的な反対にもかかわらず、ターミネータ技術(現在モンサントが所有)の開発に資金を与え続けたのと同じ米国農務省である。
1990年代には、国連WHOは、ニカラグア、メキシコ、フィリピンで、15歳から45歳の数百万人の女性に、破傷風を予防すると称してワクチンを接種するキャンペーンを実施している。破傷風とは、錆びた釘を踏んだりして発生する病気だ。ところが、ワクチンは成人男性にも男の子供にも投与されなかった。当たり前だが、錆びた釘を踏む可能性は、女性と変わらないのにだ。
この奇妙な矛盾に、メキシコのコミテプロビダ(ローマ・カトリックの在家団体)は疑念を抱き、ワクチンのサンプルを検査した。すると、WHOが出産年齢の女性に限って広めている破傷風ワクチンは、ヒト絨毛性・性腺刺激ホルモン(hCG)を含有することが明らかになった。これは天然のホルモンだが、破傷風トキソイド(毒素)と結び付くと、女性が妊娠を維持できなくなる抗体を刺激するのだ。予防接種を受けた女性の一人として、そんな説明は受けていない。
ロックフェラーの人口評議会、世界銀行(CGIARの本部)、米国の国立衛生研究所とともに、ロックフェラー財団が、1972年スタートの20年もの長期プロジェクトに関与し、WHO用に開発した破傷風毒素含有ワクチンで秘かに中絶活動を行っていたことが判明したのは、後のことである。なお、スバールバル種子貯蔵庫の主催国であるノルウェー政府は、このスペシャル堕胎効果付き破傷風ワクチンの開発に4,100万ドルを寄付している。【脚注12】
ノルウェー政府からロックフェラー財団、世界銀行に至る、これら同じ組織が、スバールバルの種子バンク・プロジェクトにも関与しているのは、偶然の一致だろうか?米国議会によって制定された「1989年生物兵器・反テロ法」を起草したフランシス・ボイル教授(Francis Boyle)によると、ペンタゴンはブッシュの二つの国家戦略指令の一環として「現在、生物戦を遂行し勝つための準備をしている」、それも「一般には知らせることなく、審査も受けることなく」と、2002年に述べている。ボイルは、2001年~2004年だけで、米国連邦政府は145億ドルという驚異的な金額を、民間のバイオ戦争関連の仕事に支出したと付言している。
ラトガーズ大学の生物学者リチャード・エブライト(Richard Ebright)は、米国の300以上の科学機関と約12,000人の個人が、現在、生物戦に使用できる病原体にアクセス可能だと推定している。米国政府のNIH(国立衛生研究所)の研究補助金だけでも、生物戦に使用可能な伝染病の研究が497件もある。もちろん、今日、いろいろなものがテロで正当化されているが、これも潜在的なテロ攻撃に対する防御に必要だという説明で正当化されている。
生物戦の研究に費やされる米国政府の資金の多くは、遺伝子工学に関係している。MITの生物学教授ジョナサン・キング(Jonathan King)は、「バイオテロ研究が増加していることは、我々自身の国民に対する重大な危険が生じていることを意味する」と言っている。
そして、「そうした研究は、いつも防御のためと言われるが、生物兵器に関していえば、攻撃の研究も防御の研究も殆ど同じことだ」とも述べている。【脚注13】
ビル・ゲイツとロックフェラー財団のスバールバル「最後の審判の日・種子貯蔵庫」が、新たな大量殺戮の道具に使用されるのかどうかは、時が経てば分かることである。そんなことになれば、今度こそ末期状態の偉大なる惑星・地球の息の根を止めてしまうだろう。
(翻訳:為清勝彦 Japanese translation by Katsuhiko Tamekiyo)

原文の紹介
"Doomsday Seed Vault" in the Arctic
F.William Engdahl ホームページ http://www.engdahl.oilgeopolitics.net/

脚注
1 F. William Engdahl,Seeds of Destruction, Montreal, (Global Research, 2007).
2 Ibid, pp.72-90.
3 John H. Davis, Harvard Business Review, 1956, cited in Geoffrey Lawrence, Agribusiness, Capitalism and the Countryside, Pluto Press, Sydney, 1987. See also Harvard Business School, The Evolution of an Industry and a Seminar: Agribusiness Seminar, http://www.exed.hbs.edu/programs/agb/seminar.html.
4 Engdahl, op cit., p. 130.
5 Ibid. P. 123-30.
6 Myriam Mayet, The New Green Revolution in Africa: Trojan Horse for GMOs?, May, 2007, African Centre for Biosafety, www.biosafetyafrica.net.
7 ETC Group, Green Revolution 2.0 for Africa?, Communique Issue #94, March/April 2007.
8 Global Crop Diversity Trust website, in http://www.croptrust.org/main/donors.php.
9 Engdahl, op. cit., pp.227-236.
10 Anders Legarth Smith, Denmark Bans Glyphosates, the Active Ingredient in Roundup, Politiken, September 15, 2003, in organic.com.au/news/2003.09.15.
11 Tanya L. Green, The Negro Project: Margaret Sanger?s Genocide Project for Black American?s, in www.blackgenocide.org/negro.html.
12 Engdahl, op. cit., pp. 273-275; J.A. Miller, Are New Vaccines Laced With Birth-Control Drugs?, HLI Reports, Human Life International, Gaithersburg, Maryland; June/July 1995, Volume 13, Number 8.
13 Sherwood Ross, Bush Developing Illegal Bioterror Weapons for Offensive Use,? December 20, 2006, in www.truthout.org.









